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トーマス・クーンさんの残した言葉【哲学者】1922年7月18日~1996年6月17日

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「ある意味で、競争するパラダイムの提唱者は、それぞれ異なった世界で仕事をしている。そうとしか、説明のしようがない…。異なった世界で仕事をしている科学者の二つのグループは、同じ地点から、同じ方向を見ていても、異なったものを見ている」 「次世代のパラダイム(枠組み)に早くから気づくためには、ほとんどの場合、多くの反証を切り捨てなければならない。新しいパラダイムがまだ多くの問題を抱えているそのときに、古いパラダイムに打ち勝つことを確信しなければならない。このような判断は直感によってのみ到達しうるものである」 「天動説が主流を占めていた頃、天動説に根ざして天文学的な事象を予測するさまざまなモデルが開発された。地動説に立つならば、それらの数式やモデルがもっと無理なく使えるということは、コペルニクスとケプラーが登場するまでわからなかった。彼らが登場してはじめて、天文学におけるパラダイム・シフトが起こり、学問上の飛躍的な進歩が見られるようになったのである」 「いついかなる分野においても、科学者というのは世の中の動きについての基本的な見方を共有するものだ。その見方はその時点で支配的なパラダイムなのである。ほとんどの実験は、その見方の枠内で行われいくつかの小さな進歩が生まれる」 アメリカ合衆国の哲学者、科学者。専門は科学史及び科学哲学。 米国オハイオ州シンシナティ市のドイツ系ユダヤ人移民の家庭に生まれる。 ハーバード大学で物理学を専攻し、1943年にBachelor of Science、1946年にMaster of Science取得。そして、大学院在学中に科学史・科学哲学研究に転じ、1949年に科学史の研究でDoctor of Philosophyを取得した。ハーバード大学在学中は物理学者のジョン・ヴァン・ヴレックの指導を受けている。博士号を取得したのち、カリフォルニア大学バークレー校の教授となり、哲学部及び歴史学部の両方で、科学史と科学哲学を教えた。1964年からはプリンストン大学の教授を務め、1969年から1970年にはアメリカ合衆国の科学史学会会長、1979年からはマサチューセッツ工科大学の教授も務めている。そして1994年、肺癌と診断され、1996年に死亡した。