外山滋比古さんの残した言葉【思考の整理学】1923年11月3日~2020年7月30日
「考え方にしても、一人前の人間は、おのずから、個性的な特性をもって考える。思考のスタイルがあると言ってもよい。」 「転んで、痛い目にあって、立ち上がってまた歩き出す。それが大人である。」 「著作者の力は短くて、すぐれた読者に認められた作品の命は長い。」 「比較、優劣をつけるのは高度の判断力が必要である。感情、利害、縁故などのしがらみを切り捨てて理性的な選択をできるのは、きびしい、知性をもち堅実な生活をしている人のみできる。」 「無事なとき、ひまな人には、心のゆとりは生じようがない。」 「思考の整理とは、いかにうまく忘れるかである。」 お茶の水女子大学名誉教授、日本の英文学者、言語学者、評論家、エッセイスト。文学博士である。全日本家庭教育研究会元総裁。外山家は法海山龍護院妙光寺の旧檀家である。 専門の英文学をはじめ、言語学、修辞学、教育論、意味論、ジャーナリズム論など広範な分野を研究し、多数の評論を発表した。 長年、幼児・子供に対する「ことばによる情操教育・知育の重要性」を提唱してきた。 『修辞的残像』、『近代読者論』で文学における読者方法論を説き、『シェイクスピアと近代』で発展的実践を示した。また、従来否定的に扱われてきた異本の意義に着目し、その積極的機能を考察し「異本論」から「古典論」へと進展させた。 その他、日本語に関する著書『日本語の論理』や俳句に関する著書『省略の文学』『俳句的』などの評論を多数発表した。