岩崎弥太郎さんの残した言葉【三菱財閥創業者】1835年1月9日~1885年2月7日
「酒樽の栓が抜けたときに、誰しも慌てふためいて閉め直す。しかし底が緩んで少しずつ漏れ出すのには、多くの者が気づかないでいたり、気がついても余り大騒ぎしない。しかし、樽の中の酒を保とうとするには、栓よりも底漏れの方を大事と見なければならない。」 「人材の育成は学問のある者を積極的に用いよ。」 「小僧に頭を下げると思うから情けないのだ。金に頭を下げるのだ。」 「自信は成事の秘訣であるが、空想は敗事の源泉である。ゆえに事業は必成を期し得るものを選び、いったん始めたならば百難にたわまず勇往邁進して、必ずこれを大成しなければならぬ。」 「機会は、人間一生のうちに誰でも、一度や二度は必ず来るものである。それをとらえそこねると、その人は一生立身できない。」 「樽の上からすくって飲むやつは、たとえ一升飲まれても、三升飲まれてもたいしたことはない。怖いのは樽の底から一滴でも漏ることだ。」 「機会は魚群と同じだ。はまったからといって網をつくろうとするのでは間に合わぬ。」 「創業は大胆に、守成は小心たれ。樽よりくむ水にまして、洩る水に留意すべし。」 「部下を優遇するにつとめ、事業上の利益は、なるべく多くを分与すべし。」 「よく人材技能を鑑別し、すべからく適材を適所に配すべし。」 「勤倹身を持し、慈善人にまつべし。」 「奉公至誠の念にすべて寸時もこれを離るべからず。」 「国家的観念をもって、すべての経営事業にあたるべし。」 「断じて投機的な事業を企つるなかれ。」 「一たび着手せし事業は必ず成功せしめざるべからず。」 「小事に齷齪(あくせく)するものは大事ならず。よろしく大事業経営の方針をとるべし。」 「およそ事業をするには、まず人に与えることが必要である。それは必ず後に大きな利益をもたらすからである。」 日本の実業家。三菱財閥の創業者で初代総帥。明治の動乱期に政商として巨利を得た最も有名な人物である。諱は敏、雅号は東山。別名を土佐屋善兵衛。彌太郎とも書く。