故人が残した名言集【11月25日】

前田憲男さんの残した言葉【ジャズピアニスト】1934年12月6日~2018年11月25日



「リズムが興味があったら、リズムから聴く――ということはやりますね。あと、バッググラウンドがどう動いてるか。メロディは一番最後。どうでもいいの、あれは(笑)」



日本のジャズピアニスト、作曲家、編曲家、指揮者。

大阪府出身。小学校教師であった父より、幼少より読譜を学ぶ。

大阪府立桜塚高等学校卒業と同時に、プロのジャズピアニストとして活動を開始。

ピアノ・指揮法とも独学で習得する。

1955年に上京、以後、様々なバンドに参加する一方、数多くのテレビ番組のテーマ音楽を手がける。

特に、テレビ番組で共演し、共に昭和9年生まれの芸能人の会「昭和九年会」のメンバーでもある大橋巨泉とは親交も深く、大橋が出演した番組のテーマ音楽の大半を手がけている。

またビッグバンド向けのアレンジも数多く手がけるほか、東京フィルハーモニー交響楽団のポップス部門音楽監督として、編曲・指揮を担当していた。



堤清二さんの残した言葉【セゾングループ創業者】1927年3月30日~2013年11月25日



「堕落をもたらすものは思考の単一化です。日本でも国益より省益、省益より部門益を求めて突き進むのは、受験勉強一本やりで高級官僚になった人たちです。民間のサラリーマンもその相似形であることには変わりありません。」



「投資銀行やヘッジファンドなど、資本主義の主要な担い手たちがなぜ堕落したのか。大きな理由は東西冷戦が終結し、社会主義陣営という資本主義への批判者が地球上からいなくなったことです。どのようなシステムであれ、批判者や対抗者が存在しなくなった途端に堕落は始まります。」



「文章そのものについては必ずしも流暢である必要はありません。むしろ稚拙でもいいくらいです。文章で人に動いてもらうためには、こちらの思いを伝えることが何より大切なので、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしつつ、たどたどしく書いた方が伝わりやすい。たどたどしい文章の方が本気だという雰囲気が出ることもあります。語弊を恐れずに言えば、文章が下手な人の方がいい手紙を書けるのかもしれません。」



「何を頼むにしても、相手を尊重する気持ちを忘れない。これは人とコミュニケーションするうえで欠いてはいけないことのひとつです。」



「私はたびたび無茶をしてきましたが、そんなときでも自分の都合だけでなく、相手を尊重しながら無茶をいうことを心がけてきました。」



「断られても挫けずに何度も頼めば、どんな人でも五回目くらいには断ることが難儀になるものです。愚直さが相手の心を打つのです。」



日本の実業家、小説家、詩人。筆名は辻井 喬。学位は博士。日本芸術院会員、財団法人セゾン文化財団理事長、社団法人日本文藝家協会副理事長、社団法人日本ペンクラブ理事、『歴程』同人、憲法再生フォーラム共同代表、日本中国文化交流協会会長。



西本幸雄さんの残した言葉【悲運の名将】1920年4月25日~2011年11月25日



「イワシも大群になると力が出る。みんなが心底から力を合わせることによって、何かが可能になる!」



「道のりは遠くとも、目標に向かって進めば、一歩一歩近づくことだけは確かだ。」



「もし、私が本当に悲運なら戦争で死んでいるし、復員してからも野球に再会できたり、大毎・阪急・ここの3チームで素晴らしい選手に巡り合えて、8度も日本シリーズに出場などできない。“悲運の名将”なんておこがましい。敢えて言うなら“幸運な凡将”ですね(笑)」



和歌山県和歌山市出身のプロ野球選手、コーチ・監督、野球解説者、野球評論家。

20年間の監督生活で8度のリーグ優勝を果たしながら、日本シリーズでは1度も日本一に就けず、「悲運の名将」と言われた。ただし西本当人は自分が「悲運の名将」と言われることには否定的で、「もし、私が本当に悲運なら戦争で死んでいるし、復員してからも野球に再会できたり、大毎・阪急・ここの3チームで素晴らしい選手に巡り合えて、8度も日本シリーズに出場などできない。

“悲運の名将”なんておこがましい。敢えて言うなら“幸運な凡将”ですね(笑)」と語っている。

3つのチームを優勝に導いた監督は、プロ野球史上で西本、三原脩、星野仙一のみである。

三原が指揮したのが1リーグ時代の巨人とセ・パ両リーグから1チームずつ(西鉄・大洋)、星野がセ・リーグの中日・阪神とパ・リーグの楽天だったのに対し、西本が指揮したチームはすべてパ・リーグであり、現役時代も含めてパ・リーグ一筋の野球人生だった。



三島由紀夫さんの残した言葉【小説家】1925年1月14日~1970年11月25日



「自分を理解しない人間を寄せつけないのは、芸術家として正しい態度である。芸術家は政治家じゃないのだから。」



「芸術家というのは自然の変種です。」



「愛するということにかけては、女性こそ専門家で、男性は永遠の素人である。」



「女の人には、自分で直感的に見た鏡が、いちばん気に入る肖像画なんです。それ以上のものはありませんよ。」



「美しい女と二人きりで歩いている男は頼もしげにみえるのだが、女二人にはさまれて歩いている男は道化じみる。」



「恋人同士といふものは仕馴れた役者のように、予め手順を考へた舞台装置の上で愛し合うものである。」



「男性は、安楽を100パーセント好きになれない動物だ。また、なってはいけないのが男である。」



「男の虚栄心は、虚栄心がないように見せかけることである。」



「人間に忘却と、それに伴う過去の美化がなかったら、人間はどうして生に耐えることができるだろう。」



「三千人と恋愛をした人が、一人と恋愛をした人に比べて、より多くについて知っているとはいえないのが、人生の面白味です」



「軽蔑とは、女の男に対する永遠の批評である。」



「人間はあやまちを犯してはじめて真理を知る。」



「精神分析を待つまでもなく、人間のつく嘘のうちで、『一度も嘘をついたことがない』といふのは、おそらく最大の嘘である。」



「天才というものは源泉の感情だ。そこまで堀り当てた人が天才だ。」



「なぜ大人は酒を飲むのか。大人になると悲しいことに、酒を呑まなくては酔へないからである。子供なら、何も呑まなくても、忽ち遊びに酔ってしまうことができる。」



「裏切りは、かならずしも善人と悪人のあいだでおこるとはかぎらない。」



「空虚な目標であれ、目標をめざして努力する過程にしか人間の幸福が存在しない。」



「やたらと人に弱味をさらけ出す人間のことを、私は躊躇なく『無礼者』と呼びます。」



「自分の顔と折合いをつけながら、だんだんに年をとってゆくのは賢明な方法である。」



「決定されているが故に僕らの可能性は無限であり、止められているが故に僕らの飛翔は永遠である。」



「精神を凌駕することのできるのは習慣という怪物だけなのだ。」



「あらゆる種類の仮面のなかで、『素顔』といふ仮面を僕はいちばん信用いたしません。」



「愛は断じて理解ではない。」



「好奇心には道徳がないのである。もしかするとそれは人間のもちうるもっとも不徳な欲望かもしれない」



「崇高なものが現代では無力で、滑稽なものにだけ野蛮な力がある。」



「『強み』とは何か。知恵に流されぬことである。分別に溺れないことである。」



「潔癖さといふものは、欲望の命ずる一種のわがままだ。」



「ほしいものが手に入らないといふ最大の理由は、それを手に入れたいと望んだからだ。」



「無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。」



「限りある命ならば永遠に生きたい。 
三島由紀夫」

(最後のメモ)



「散るをいとふ 世にも人にも 先駆けて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」

(辞世の句)



「益荒男が たばさむ太刀の 鞘鳴りに 幾とせ耐へて 今日の初霜」

(辞世の句)



日本の小説家・劇作家・随筆家・評論家・政治活動家・皇国主義者。血液型はA型。

戦後の日本文学界を代表する作家の一人であると同時に、ノーベル文学賞候補になるなど、日本語の枠を超え、海外においても広く認められた作家である。

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