西部邁さんの残した言葉【評論家】1939年3月15日~2018年1月21日
「サーカスで使われるような、平衡を保つための棒を持たなければ人生は危なくて渡れるものではない。常識というのは、まさに この一本の棒だと思う。」
「人間は、自分の精神を健全に発達させるためには、自分の厄介な獣性や狂気にたいして原罪めいた意識をもっていた方がよい。それが精神活動の根本条件だといわぬまでも、自分自身を一個のプロブレム(問題)ととらえて 自己に懐疑を差し向けることは、精神にたいする調味料であり防腐剤である。人間が一切の苦痛から解放されて快感に打ち震えつづければ、そのとき精神の発達は停止するであろう。」
「現場の経験を共有しなければ通じないというのであれば、そもそも言葉というものが空しくなる。追体験・想像体験も含めながら、言葉を何とか動員してフィクションとしての共有体験を創りだす、それが言語活動の目的であろう。」
日本の保守派の評論家。雑誌『表現者』顧問、元東京大学教養学部教授。
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