松方弘樹さんの残した言葉【俳優】1942年7月23日~2017年1月21日
「手柄を独り占めしないことが大切。配当にしても金が残ったときに『次回作用に……』とは考えない。そのお金はみなさんがいたから初めてできたわけで、僕がいたからではない。だったら、還元しないとね。握り金玉(何もしない)で懐に入れてしまったら、次はない。1回完結で、使っちゃう。」
「趣味でも仕事でも遊びでも、30代というのは何事もやったほうがいい。自分でブレーキかけることはないよ。なぜなら、勝手に絞られてきますから。たとえば、僕はもう30の倍以上の年齢になっています。自然とあれもこれも……とはできなくなってくる。結果、趣味の面で究極、ひとつ残ったのが釣りだったわけ。」
「幸い赤字が出たのは『せんせい』の8千万円だけで他の3本は当たってる。だから、出資してくれた人には2割、3割の配当を付けて返すことができています。2千万円借りた人には2600万円を返し、5千万円なら6千万円。すると、周囲は「松方に話を持っていったら、なにか起きるかもしれん」と見てくれる。そう期待してもらえるだけでも、人とのつながりは広く深くなっていくでしょう。」
「人とのつきあいで、大切なことのひとつは、人の悪口を言わないこと。もちろん、頭の中で思うことはありますよ。でも、それは飲み込んでしまう。だってね、僕の前で誰かの悪口を言った男は、必ず他のどこかで今度は松方弘樹の陰口を叩くはず。本人は否定しても、周りからは『そういう男だ』と見られてしまう。それは男として最低。」
「世の中、格差はあるんですよ。仲良くお手々つないでゴールとはいかない。人間は社会に出たら、絶対に競争にさらされる。でもね、だからこそ人間同士のコミュニケーションが大事になる。」
「天職というのはどの人にもあるはずで、40代に入るまでに探ること。そして、ときめく生き方に早くたどり着いたヤツが、その後の人生で自分を確立することができる。」
「自分で蒔いた種ですが、2度も離婚もしてますし、よそで子供も作ってますし。普通はくたばってますよ。それでもしぶとく生きていられるのは、ステキな仲間が手を差し伸べてくれたから。」
「多くの人と接する仕事の反動なのか、ハンティングにゴルフ、釣り……。趣味に関しては、自然の中でひとりになれるものを選んできた気がします。」
「釣りの最中は、『無』ですね。無心。魚のことしか考えていない。他のことは一切ナシ、雑念もないです。眼下の敵のことしか考えてないですから。」
「俺は勝っている、負けている。そう思うのは当たり前。それが人間。負けていると思ったら頑張ればいい。勝っていると思ったら、『よし、もっと離してやろう』と突っ走ればいい。」
「僕は俳優業を徐々に好きになり、気がついたら50年。やっぱり、好きになったことが続ける原動力になったと思う。」
「大切なのはときめきがあるってことだよ。そうすると、人間、フットワークがすごく軽くなる。体が動き出すんだよ。なにをしていても、駆けつけたいわけだから。」
「当たり前の努力を自力でやったヤツの周りには、生き様に見合ったいい仲間が何人か現れる。困ったときは手を差し伸べてくれて、ときにはキツいことも言ってくれるような。」
「小難しい理屈をこねていないで動き回るべき。男としての確立、自分が大地を踏みしめる場所を探せばいい。」
「僕はこれまで4本の映画をプロデュースしてますけど、俳優だけでは得られなかったものがたくさんあった。」
「仲間っていうのは、甘え合うつながりじゃない。刺激し合う関係なんだよ。」
「やっぱり一歩踏み出すときは、度胸が大事。ビビったら道は広がらないですよ。」
「重要なのは、好きなこと、ときめくことを探っていくこと。それは趣味だけじゃなく、仕事もね。人間、自分の職業にときめかなかったら、長続きしませんから。」
日本の俳優・タレント・司会者・映画監督・映画プロデューサー。本名は目黒 浩樹。東京市王子区出身。身長173cm、血液型はA型。左利き。個人事務所である株式会社MARE所属。明治大学付属中野高等学校卒業。
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