金子兜太さんの残した辞世の句【俳人】1919年9月23日~2018年2月20日
雪晴れに一切が沈黙す
雪晴れのあそこかしこの友黙まる
友窓口にあり春の女性の友ありき
犬も猫も雪に沈めりわれらもまた
さすらいに雪ふる二日入浴す
さすらいに入浴の日あり誰が決めた
さすらいに入浴ありと親しみぬ
河より掛け声さすらいの終るその日
陽の柔わら歩ききれない遠い家
(辞世の句)
埼玉県出身の俳人。現代俳句協会名誉会長、日本芸術院会員、文化功労者。小林一茶、種田山頭火の研究家としても知られる。 加藤楸邨に師事。「寒雷」所属を経て「海程」を創刊、主宰。戦後の社会性俳句運動、前衛俳句運動において理論と実作の両面で中心的な役割を果たし、その後も後進を育てつつ第一線で活動した。
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