津田清子さんの残した言葉【俳人】1920年6月25日~2015年5月5日
「俳句はあまり賢くない人のほうがうまく作れる。」
「俳句に道徳は要りません。教科書に書いてあるような常識は要りません。」
「『句は舌頭に千転せよ』という芭蕉さんの言葉があります。句を作ったら何度も口に出して言ってみて一番ぴったりする言葉選びなさい、という意味です。」
「俳句で一番大事なのは作者自身の感動です。(歳時記などの)例句を読み過ぎるとそちらに引っ張られ、作者の感動が後回しになってしまいます。」
「俳句は『瞬間をとらえて切り取る』。まず形をとらえ、その上で、気持ちや想いをのせます。形から入ると、誰にでもわかりやすい俳句になります。理屈から入ってはいけません。」
「対象物をよく観察してその姿を捉え、姿のまま表現しましょう。勝手な自分の思い込みはダメ。
勝手に自分で決めず、ゆっくり姿を観察して句を作って下さい。物を丁寧にゆっくり見て表現して下さい。」
「俳句は、色や形が見えるように。自分の想いだけではダメ。 独りよがりになってしまいます。まず、形。そして、形の中に想いや感情を。」
「俳句は、名詞を貨物列車みたいに繋いで作れたら、いいです。動詞、形容詞、助詞は、出来る限り削って。入れないほうが内容が引き締まります。」
「どこを切っても血の吹き出るような俳句を作って下さい。」
「俳句は上手・下手にかかわらず、その日その時の自分の姿です。それは恥ずかしくもあり、懐かしいものでもあります。」
「俳句会があるから、締切りが迫ったから、何でも俳句にこね上げる、そういう空っぽの俳句ではなしに、心打たれたものを俳句にする、それでこそ俳句をつくる楽しさが生まれるのです。」
「生の感動〜喜怒哀楽〜が入っていれば、俳句は年をとりません。錆びません。昔に作った句でも古びず、いつまでも生きています。」
「感動=喜怒哀楽=心の動き。これが俳句の動脈です。無ければ蝋人形のようになってしまいます。」
俳人。奈良県生。奈良女子師範卒。卒業後は小学校教師として勤務。当初は前川佐美雄のもとで短歌を学んでいたが、1948年、橋本多佳子の七曜句会に出席したことをきっかけに俳句に転向。多佳子に師事し「七曜」同人となるとともに、多佳子の師である山口誓子にも師事し誓子の「天狼」に投句。
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