三島由紀夫さんの残した言葉【小説家】1925年1月14日~1970年11月25日
「自分を理解しない人間を寄せつけないのは、芸術家として正しい態度である。芸術家は政治家じゃないのだから。」
「芸術家というのは自然の変種です。」
「愛するということにかけては、女性こそ専門家で、男性は永遠の素人である。」
「女の人には、自分で直感的に見た鏡が、いちばん気に入る肖像画なんです。それ以上のものはありませんよ。」
「美しい女と二人きりで歩いている男は頼もしげにみえるのだが、女二人にはさまれて歩いている男は道化じみる。」
「恋人同士といふものは仕馴れた役者のように、予め手順を考へた舞台装置の上で愛し合うものである。」
「男性は、安楽を100パーセント好きになれない動物だ。また、なってはいけないのが男である。」
「男の虚栄心は、虚栄心がないように見せかけることである。」
「人間に忘却と、それに伴う過去の美化がなかったら、人間はどうして生に耐えることができるだろう。」
「三千人と恋愛をした人が、一人と恋愛をした人に比べて、より多くについて知っているとはいえないのが、人生の面白味です」
「軽蔑とは、女の男に対する永遠の批評である。」
「人間はあやまちを犯してはじめて真理を知る。」
「精神分析を待つまでもなく、人間のつく嘘のうちで、『一度も嘘をついたことがない』といふのは、おそらく最大の嘘である。」
「天才というものは源泉の感情だ。そこまで堀り当てた人が天才だ。」
「なぜ大人は酒を飲むのか。大人になると悲しいことに、酒を呑まなくては酔へないからである。子供なら、何も呑まなくても、忽ち遊びに酔ってしまうことができる。」
「裏切りは、かならずしも善人と悪人のあいだでおこるとはかぎらない。」
「空虚な目標であれ、目標をめざして努力する過程にしか人間の幸福が存在しない。」
「やたらと人に弱味をさらけ出す人間のことを、私は躊躇なく『無礼者』と呼びます。」
「自分の顔と折合いをつけながら、だんだんに年をとってゆくのは賢明な方法である。」
「決定されているが故に僕らの可能性は無限であり、止められているが故に僕らの飛翔は永遠である。」
「精神を凌駕することのできるのは習慣という怪物だけなのだ。」
「あらゆる種類の仮面のなかで、『素顔』といふ仮面を僕はいちばん信用いたしません。」
「愛は断じて理解ではない。」
「好奇心には道徳がないのである。もしかするとそれは人間のもちうるもっとも不徳な欲望かもしれない」
「崇高なものが現代では無力で、滑稽なものにだけ野蛮な力がある。」
「『強み』とは何か。知恵に流されぬことである。分別に溺れないことである。」
「潔癖さといふものは、欲望の命ずる一種のわがままだ。」
「ほしいものが手に入らないといふ最大の理由は、それを手に入れたいと望んだからだ。」
「無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。」
日本の小説家・劇作家・随筆家・評論家・政治活動家・皇国主義者。血液型はA型。戦後の日本文学界を代表する作家の一人であると同時に、ノーベル文学賞候補になるなど、日本語の枠を超え、海外においても広く認められた作家である。
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