小林陽太郎さんの残した言葉【富士ゼロックス会長】1933年4月25~2015年9月5日

「仕事は常に人間によって行われ、人間のつながりによって進行していくことを忘れてはならない。」


「組織の上に立つ者が、まず頭を切り替えなければ、競争に勝てる戦略は生まれてこない。」


「素心深考。その文字が表わす通り、素直な心で、しっかり考えるという意味です。とにかく考える前に早く行動しろといったことが尊ばれる現代だからこそ、あえて時間をかけて思慮することを大切にしたい。そのためには、心のありようが素直なことが不可欠なのです。」


「いまは、まさに玉石混交の状態で、情報が氾濫する時代であり、さらにそれらを分析した二次情報、三次情報も容易に手に入れることができる。ゆえに、よい情報さえ得られれば、あたかもそこに答えがあるように思えてしまい、考えずに動く人が増えているようです。」


「行動は大切ですが、ものごとを深く考えなくてもよいと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、周りに飛び交う情報が多ければ多いほど、本当は考えなくてはいけない。取捨選択したうえで、さらに答えを探るべく、深考することが求められている時代なのだと思います。」


「いま、リーダーに問われるのは、経済性と社会性、人間性を両立させる判断力と決断力です。」


「人を学歴や出身で、『この人は安心だ』『あの人は聞いたことのない会社から来たから心配だ』と判断するのは間違いだ。」


「ある条件について部下から、『これはもう決めです』と言われても、『本当にそうか』と少しでも疑念があり、自分で納得できなければ躊躇せずに戻す。逆に自分が納得できれば、周りが躊躇しても決断すべきです。」


「必要なのはセンス・オブ・オーナーシップです。何事も他人事にしない自己責任に裏付けされた強い当事者意識です。チャンスが与えられ、本人にやる気があれば、人は変われる。」


「偏見だと非難されても、自分の意見を持ち勇気をもって発言することを恐れないでほしい。それなしでは、従来なかった技術、従来なかった発想などは生まれない。」


「面白いと思えなければ、仕事はよくならない。仕事がよくならなければ、会社は強くならないし、社会貢献もできない。」


「企業は経営者次第といわれる。しかも業績がよくなる時より悪くなる時の方が経営者の占める比重が大きい。」


「ビジネスや経営に知識は必要である。だが同時に、知識だけでは判断しえない社会の状況が数多くある。」


「人が優れているとか劣っている、あるいはできるとかできない、ということを知識だけで判断することはきわめて危険だし、間違っている。」


「私はオリジナルな考え方があるというより、人の話をよく聞いて活かそうとしてきた。」


「仕事は常に、人間によって行われ、人間のつながりによって進行していくことを忘れてはならない。」


日本の実業家。経済同友会終身幹事。富士ゼロックス元取締役会長。日本電信電話取締役。国際大学理事長。慶應義塾評議員・理事。キリスト教カトリック教会の信徒である。

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