金田正一さんの残した言葉【400勝投手】1933年8月1日~2019年10月6日

「俺は400勝しているが、300敗してるんだぞ。」


「スランプと言っていいのは、長嶋、金田までです。」


「『タレント監督』大いに結構。第一、辞典で『タレント』を引くと―。『才能のある人の意味』『才能、技量』とあるじゃないの。いい言葉だねェ。『才能ある監督』―ワタシにはなんともほめすぎの『肩書き』。またワタシは『乗って』しまう。」


「いくら『野球術』ができても、プレーする『実力』がなければどうにもならないということ。」


「まあ、現役時代を語れば自然と自慢話になってしまうほどの大投手ということで勘弁してください。」


「(小児病院を弔問した折に)満足に歩けもしない、あんな小さな子供でさえ、走ろう、生きようと必死なんだ。それに比べたら五体満足の大男たちが、やれホームラン打ったの、やれ負けたのと騒ぐ。小いせえ、小いせえ、野球なんて小さすぎらあ。」


「俺たちは記録で勝負するしかない。」


「先に点をやったらもうダメなんだ。終盤に逆転なんてあり得ない。これは国鉄のバックが身をもって教えてくれたよ(笑)。前半にやられたらあきらめたよ。」


「とにかく相手から三振を奪うしかないワケなんだよ。三振取らなかったら、エラーして失点に結びつくんだから(笑)。私は打たせて取るなんてことは考えたこともなかった。その結果の4490奪三振なんだ。」


「日本には四季がある。樹木は春に花が咲き、夏の日差しで新緑となる。秋には紅葉して、冬はじっと寒さに耐えて次なる春に備える。この意味をよく考えなさい。生き物は休むべきときに休まないと、必ず体にしわ寄せがくるんだ。体を休めることも仕事なんです。」


「シーズンで使った体を元に戻すには3か月はかかる。ワシも疲れ切った体を回復させるのに大変気を遣ったよ。だから秋季キャンプなどは、ワシの野球哲学からすれば邪道だった。」


「同じ気温20度でも春と秋とではかく汗の質が違う。」


「選手は球団の大事な『商品』なんです。万が一、選手生命を左右するようなケガをしたら誰が責任を取るんだ。選手も選手だ。ホイホイ尻尾を振って招集に応じるのはおかしい。」


「野球の国際試合は、五輪で復活させるだけで十分なんです。それもメジャーの主力が出てきて初めて成立する。それ以外は不要だ。メジャーが参加しない国際大会に日本が一線級のプロを出す必要はない。」


「(そんなに400勝にこだわらなくてもいいのでは?)アホか。記録に縁のないやつがなにをいう!」


愛知県中島郡平和村(現・稲沢市)出身のプロ野球選手(投手)・監督、解説者・評論家、実業家・タレント。

国鉄スワローズと読売ジャイアンツで活躍し、日本プロ野球史上唯一の通算400勝達成投手にして、同時に298敗の最多敗戦記録をもつ。更に通算奪三振(4490奪三振)、通算完投(365完投)、通算イニング(5526回2/3)、通算対戦打者(22078打者)、通算与四球(1808与四球)はいずれも日本記録。NPB史上最年少ノーヒットノーラン達成者。史上2人目の沢村栄治賞3回受賞者。引退後はロッテオリオンズ監督や日本プロ野球名球会初代会長を務めた。

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