オスカー・ワイルドさんの残した言葉【早すぎた美の殉教者】1854年10月16日~1900年11月30日

「Always forgive your enemies; nothing annoys them so much.」

(敵のことは常に許してやるがいい。 これほど相手をいらつかせるものはないのだから。 )


「Imagination was given to man to compensate him for what he is not, and a sense of humor was provided to console him for what he is.」

(想像力は、人間に無い物を補うために与えられた。そしてユーモアは、人間が持っている物とうまくやっていくために与えられた。)

「I adore simple pleasures. They are the last refuge of the complex.」

(私は単純な楽しみごとが好きだ。それらは複雑な人間にとって最後の避難所である。)


「Children begin by loving their parents. After a time they judge them. Rarely, if ever, do they forgive them.」

(子供は最初は親を愛するが、やがて親を裁くようになる。許すことはまずめったにない。)


「But what is the difference between literature and journalism? Journalism is unreadable and literature is not read. That is all.」

(文学とジャーナリズムの違いは何だろうか。ジャーナリズムは読むに耐えない。文学は読む人がいない。それがすべてだ。)


「戦争が邪悪だと認められている限り、戦争は常にその魅力を持つだろう。これが卑俗なものだと考えられる時は、戦争は一時的なものに終わるであろう。」


「Find expression for a sorrow, and it will become dear to you. Find expression for a joy, and you intensify its ecstasy.」

(悲しみの表現を身につけると、あなたにとって貴重なものとなる。喜びの表現を身につければ、限りない喜びが味わえるというものだ。)


「われわれは女性を解放したが、女のほうは依然として、主人を捜している奴隷だ。」


「戦争では強者が弱者という奴隷を、平和では富者が貧者という奴隷をつくる。」


「説教する男は一般に偽善者だし、説教する女はきまって器量が悪い。」


「民主主義とは、人民の人民による人民のための脅しにすぎない。」


「民衆が好まない事柄は、革新である。」


「Whenever people agree with me, I always feel I must be wrong.」

(人々が私に賛成するときはいつも、私は自分が間違っているに違いないと感じる。)


「他人に何を読むべきかを教えることは、たいてい無用であるか有害かのどちらかだ。なぜなら文学の理解は、気質の問題であって、教える問題ではないのだから。」


「現代の道徳は、現代の基準を受け入れる点にある。いやしくも教養のある人間にとって、現代の基準を受け入れるということは、愚劣きわまる不道徳のひとつの形式だと思う。」


「Experience is one thing you can’t get for nothing.」

(経験は、ただで手に入らないものだ。)


「今日、結婚した男はみな独り者みたいに、そして独り者の男はみな結婚しているみたいに暮らしている。」


「独身貴族には重税を課すべきだ。ある男は他の男より幸せだというのは不公平である。」


「女が再婚する場合、それは先夫を嫌っていたからだ。男が再婚する場合、それは先妻を熱愛していたからだ。」


「男はどんな女とも幸福にやっていくことができる。その女を愛さない限りは。」


「Anybody can sympathise with the sufferings of a friend, but it requires a very fine nature to sympathise with a friend’s success.」

(誰でも友人の悩みには、共感を寄せることができる。しかし友人の成功に共感を寄せるには、優れた資質が必要だ。)


「誰でも愛される価値がある。もっとも、「自分こそそうだ」と思い上がっている者は別だ。」


「現代の女性は、あらゆることを理解する。ただ、自分の亭主のことだけは理解しない。」


「I am not young enough to know everything.」

(すべてを知ろうとするほど、私は若くはない。)


「結婚はまさしく、相互の誤解にもとづくものである。」


「When one is in love, one always begins by deceiving one’s self, and one always ends by deceiving others. That is what the world calls a romance.」

(人が恋をする時、それはまず、自己を欺くことによって始まり、また、他人を欺くことによって終わる。)


「女はおべっかによっては、けっして武装を解除されはしないが、男はたいてい陥落される。」


「Experience is the name everyone gives to their mistakes.」

(経験とは、誰もが自分の過ちにつける名前のことだ。)


「流行とはひとつの醜さの形であり、とても人を疲れさせるので、三か月ごとに変える必要がある。」


「A little sincerity is a dangerous thing, and a great deal of it is absolutely fatal.」

(わずかばかりの誠実さは危険であり、度を越した誠実さは致命的である。)


「すべての良い決心には、宿命的な欠陥がある。すなわちいつもそれが早すぎるということだ。」


「野心は失敗の最後の避難所だ。」


「夫婦間の愛情というものは、お互いがすっかり鼻についてから、やっと湧き出してくるものなのです。」


「結婚のひとつの魅力は、双方にとってだまし合いの生活絶対必要となることだ。」


「愛情のない結婚は悲劇だ。しかしまるっきり愛情のない結婚より、いっそう悪い結婚が一つある。それは、愛情はあるが片一方にだけ、という場合だ。」


「Only the shallow know themselves.」

(軽薄な者だけが自らを知る。)


「One regrets the loss even of one’s worst habits. Perhaps one regrets them the most. They are such an essential part of one’s personality.」

(人は自分の最も悪い習慣でさえ失うことを残念がる。おそらく、最も残念がるだろう。なぜなら、それこそがその人の人格の本質的な部分であるからだ。)


「すべての女性は彼女の母親に似るようになる。それが女の悲劇だ。男は彼の母親の思い通りにならない。それが男の悲劇だ。」


「我々男が女を愛するときに、女の弱さも、あやまちも、不完全さも、ちゃんと知りつくした上で愛するんだ。いや、それだからこそ、いっそう愛するのかもしれない。愛を必要とするのかもしれない。愛を必要とするのは完全な人間じゃない。不完全な人間こそ、愛を必要とするのだ。」


「拙劣な詩は、すべて本当の感情から生まれる。」


「不正よりも、なお困ったものがひとつだけある。それは、手に剣を持たぬ正義だ。」


「若い人たちは誠実になろうと欲するが、そうはできない。老いたる人たちは不誠実になろうとするが、そうはできない。」


「僕は彼女が大好きだが愛してなどいない。一方彼女は僕を熱烈に愛しているが、それほど好きではない。」


「Between men and women there is no friendship possible. There is passion, enmity, worship, love, but no friendship.」

(男女の間では友情は不可能だ。情熱と敵意と崇拝と愛はあるが、友情はない。)


「他人の悲劇は、常にうんざりするほど月並みである。」


「There are only two kinds of people who are really fascinating – people who know absolutely everything, and people who know absolutely nothing.」

(本当に魅力的な人間には、2種類しかない。何もかも知り尽くしている人間か、まったく何も知らぬ人間かのどちらかである。)


「私は信条より人間を好む。そして、信条のない人間をこの世でもっとも好む。」


「Men always want to be a woman’s first love. Women like to be a man’s last romance.」

(男は女の最初の恋人になりたがるが、女は男の最後の恋人になりたがる。)


「男の人って、一度女を愛したとなると、その女のためなら何だってしてくださるでしょ。たった一つ、してくださらないもの、それはいつまでも愛し続けるってことよ。」


「Most people are other people. Their thoughts are someone else’s opinions, their lives a mimicry, their passions a quotation.」

(ほとんどの人々は他の人々である。彼らの思考は誰かの意見、彼らの人生は模倣、そして彼らの情熱は引用である。)


「社会は個人に対して極刑を加える権利を持つかのように揮うが、社会は浅薄きわまりない悪徳をもっていて、己の行う事を自覚する力がない。」


「教育は結構なものである。しかし、いつも忘れてはならない。知る価値のあるものは、すべて教えられないものだということを。」


「What is a cynic? A man who knows the price of everything and the value of nothing.」

(皮肉屋とは、あらゆるものの値段を知っているが、何ものの値打ちも知らない人間のことである。)


「She lacks the indefinable charm of weakness.」

(彼女は、弱さという何ともいえない魅力を欠いている。)


「We live in an age when unnecessary things are our only necessities.」

(私たちは、不必要なものだけが必需品である時代に生きている。)


「Consistency is the last refuge of the unimaginative.」

(一貫性というのは、想像力を欠いた人間の最後のよりどころである。)


「To define is to limit.」

(定義するということは、限定することだ。)


「善人はこの世で多くの害をなす。彼らがなす最大の害は、人びとを善人と悪人に分けてしまうことだ。」


「人生には選ばなければならない瞬間がある。自分自身の人生を充分に、完全に、徹底的に生きるか、社会が偽善から要求する偽の、浅薄な、堕落した人生をだらだらと続けるかの、どちらかを。」


「女は男に欠点があるからこそ愛するのだ。男に欠点が多ければ多いほど、女は何もかも許してくれる。我々の知性さえもだ。」


「Life is not complex. We are complex. Life is simple, and the simple thing is the right thing.」

(人生は複雑じゃない。私たちの方が複雑だ。人生はシンプルで、シンプルなことが正しいことなんだ。)


「The optimist sees the doughnut, the pessimist sees the hole.」

(楽観主義者はドーナツを見て、悲観主義者はドーナツの穴を見る。)


「To live is the rarest thing in the world. Most people exist, that is all.」

(生きるとは、この世でいちばん稀なことだ。たいていの人は、ただ存在しているだけである。)


「The public is wonderfully tolerant. It forgives everything except genius.」

(大衆とはすばらしく寛容だ。天才以外のすべてを許す。)


「老人はあらゆる事を信じる。中年はあらゆる事を疑う。青年はあらゆる事を知っている。」


アイルランド出身の詩人、作家、劇作家。 耽美的・退廃的・懐疑的だった19世紀末文学の旗手のように語られる。多彩な文筆活動をしたが、男色を咎められて収監され、出獄後、失意から回復しないままに没した。

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