シモーヌ・ド・ボーヴォワールさんの残した言葉【女性解放思想の草分け】1908年1月9日~1986年4月14日

「One is not born, but rather becomes, a woman.」

(人は女に生まれるのではない、女になるのだ。)


「In the face of an obstacle which is impossible to overcome, stubbornness is stupid.」

(どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、頑固さほど役に立たないものはない。)


「Change your life today. Don’t gamble on the future, act now, without delay.」

(あなたの人生を今日から変えなさい。未来に賭けてはいけません。今すぐに行動を起こすのです。)


「Man is defined as a human being and a woman as a female – whenever she behaves as a human being she is said to imitate the male.」

(男は人間として定義され、女は女性として定義される。女が人間として振る舞うと男のまねをしているといわれる。)


「女はたえず背後をふりかえって、歩んできた道程の長さを測っているから、跳進力がそがれてしまう。」


「男は女にすべてを与えよと求む。女がそのとおりにすべてをささげ、生涯をかけて献身すると、男はその重荷に苦しむ。」


「男性は相手を自分の存在に取りこもうとするが、自分の全存在をもって相手にのめりこもうとはしない。」


「人間は誰もが考えている。インテリだけがそれを自慢しているのだ。」


「If you live long enough, you’ll see that every victory turns into a defeat.」

(長生きすると、勝利がことごとく敗北へと変わっていくのを見る羽目になる。)


「When an individual is kept in a situation of inferiority, the fact is that he does become inferior.」

(劣悪な環境に置かれていると、実際に人も劣ってしまうのだ。)


「化粧は女の社会的地位を表現するものだ。」


「Art is an attempt to integrate evil.」

(芸術とは悪と一体化する試みである。)


「ひとりの男を『つかまえる』のが大騒ぎなら、その男を『つかまえておく』のは大仕事。これにはかなり鋭い勘がいる。」


「恋する女の最高の幸福は、恋する男性によって彼自身の一部と認められることである。」


「年ごろの娘たちは結婚のために結婚する。結婚によって自由になれるから。」


「男にとっても、結婚はしばしば一つの危機である。その証拠に、多くの男性精神病患者は婚約期間中、もしくは結婚生活の初期に生まれる。」


「女性が不道徳におちいるのは、女性にとって道徳というものが、非人間的な本質の具体化となっているからだ。」


「女は結婚することによって世界の小さな一部分を自分の領域として与えられる。法律が彼女を男の身勝手から守ってくれる。だが、その代わりに女は男の臣下となる。」


「男が自分で思っているのと同じくらい若く見えることはよくある。だが、自分で思っているのと同じくらい重要な存在であることは絶対にない。」


「おたがいが憎悪しあっていながら、それでも相手なしではいられない – というのは、とかく言われるように最も真実な関係とか、最も刺激的な関係では決してない。あらゆる人間関係のうち、最もみじめな関係である。」


「All oppression creates a state of war.」

(あらゆる抑圧が戦争を引き起こす。)


「One is not born a genius, one becomes a genius.」

(人は天才に生まれるのではない。天才になるのだ。)


「こんなにも長い間共鳴し合えたこと、それだけですでにすばらしいことなのだ。」


「Buying is a profound pleasure.」

(お買い物は心からの喜びです。)


「男は妻や愛人を嫌悪すると逃げようとする。だが、女は憎む男に返報しようと手許に抑えておきたがる。」


「To catch a husband is an art; to hold him is a job.」

(夫をつかまえるのは技、とどめておくのは努力。)


「結婚とは、男女の経済的・性的結合という集団の利益に向かって追い越されることであり、彼ら個人の幸せを確保することが目的ではない。」


「結婚は個人を孤独から救い、彼らの家庭と子供を与えて空間の中に安定させる。生存の決定的な目的遂行である。」


「I wish that every human life might be pure transparent freedom.」

(わたしは一人一人の人生がけがれのない澄みきった自由であることを願う。)


フランスの哲学者、作家、批評家、フェミニスト理論家・活動家である。20世紀西欧の女性解放思想の草分けとされる『第二の性』、ゴンクール賞を受賞した自伝小説『レ・マンダラン』 など多くの著書を残した。主要著書はほとんど邦訳されている。

1970年代に人工妊娠中絶の合法化を求める運動をはじめとする女性解放運動 に加わり、『レ・タン・モデルヌ』、『フェミニズム問題』などを通して運動を牽引した。

在学中に出会ったジャン=ポール・サルトルとは、実存主義の立場から自由意思に基づく個人の選択を最重要視し、婚姻も子どもを持つことも拒否。互いの性的自由を認めつつ終生の伴侶として生きた。

1954年にゴンクール賞、1975年にエルサレム賞、1978年にオーストリア国家賞を受賞。

2008年、女性の自由のためのシモーヌ・ド・ボーヴォワール賞が設立され、アヤーン・ヒルシ・アリ、マララ・ユスフザイ、ミシェル・ペローらが受賞している。

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