アルフレッド・アドラーさんの残した言葉【嫌われる勇気】1870年2月7日~1937年5月28日

「叱られたり、褒められたりして育った人は、叱られたり、褒められたりしないと行動しなくなる。そして、評価してくれない相手を、敵だと思うようになるのだ。」


「人は過去に縛られているわけではない。あなたの描く未来があなたを規定しているのだ。過去の原因は『解説』になっても『解決』にはならないだろう。」


「ほかの人の自分に対する評価は、その人の個人的な意見であり、自分の評価そのものには、関係しない。」


「それが『あなたの課題』ならば、たとえ親に反対されても従う必要はない。自分の課題に足を踏み込ませてはいけないのだ。」


「他人からの賞賛や感謝など求める必要はない。自分は世の中に貢献しているという自己満足で十分である。」


「愛の課題とは、異性とのつきあいや夫婦関係のことである。人生で一番困難な課題であるがゆえに、解決できれば深いやすらぎが訪れるだろう。」


「全ての悩みは対人関係の課題である。仙人のような世捨て人でさえも、実は他人の目を気にしているのだ。」


「幸福な人生を歩む人のライフスタイル(=性格)は、必ずコモンセンス(=共通感覚)と一致している。歪んだ私的論理に基づく性格では、幸せになることはできないだろう。」


「人はライフスタイル(=性格)を10歳くらいまでに、自分で決めて完成させる。そして、それを一生使い続けるのだ。」


「カッときて自分を見失い怒鳴ったのではない。相手を支配するために、怒りという感情を創り出し利用したのだ。」


「悲しいから涙を流すのではない。相手を責め、同情や注目を引くために泣いているのだ。」


「叱ると一時的には効果がある。しかし、本質的な解決にはならない。むしろ相手は活力を奪われ、ますます言うことを聞かなくなるだろう。」


「人の育て方に迷ったときは、自分に質問するといい。『この体験を通じて、相手は何を学ぶだろうか』と。そうすれば、必ず答えが見つかるだろう。」


「自分のことばかり考えてはいないだろうか? 奪う人、支配する人、逃げる人、これらの人は幸せになることができないだろう。」


「『仕事で失敗しませんでした。働かなかったからです』『人間関係で失敗しませんでした。人の輪に入らなかったからです』。彼の人生は完全で、そして最悪だった。」


「勇気とは困難を克服する活力のことだ。勇気のない人が困難に出会うと、人生のダークサイドへと落ちていってしまうだろう。」


「自分の不完全さを認め、受け入れなさい。相手の不完全さを認め、許しなさい。」


「理不尽な上司や学校の先生に無理矢理認めてもらう必要はない。市場価値の高い人になればいい。より大きな共同体で考えればいいのだ。」


「大切なことは共感すること。共感とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じることだ。」


「まだ無理だと思ってもやらせてみる。失敗しても『今度は上手くできるはず』と声をかけることが大切。」


「あなたが劣っているから劣等感があるのではない。どんなに優秀に見える人にも劣等感は存在する。目標がある限り、劣等感があるのは当然のことだ。」


「妻の機嫌が悪いときに、夫が責任を感じてはいけない。不機嫌でいるか上機嫌でいるかは、妻の課題。その課題を勝手に背負うから苦しいのだ。」


「あなたが悩んでいる問題は本当にあなたの問題だろうか。その問題を放置した場合に困るのは誰か、冷静に考えてみることだ。」


「間違いを指摘せず、原因研究という吊し上げもせず、「こんなやり方はどうかな?」と提案する。それこそが、相手を育てる有効な方法である。」


「人は人生の敗北を避けるために、あらゆるものを利用する。」


「ピンク色のレンズのメガネをかけている人は、世界がピンク色だと勘違いをしている。自分がメガネをかけていることに気づいていないのだ。」


「わかっているけどできませんとは、単にやりたくないだけだ。」


「人は失敗を通じてしか学ばない。」


「信用するのではなく、信頼するのだ。信頼とは裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じるのである。」


「人間であるということは、劣等感を持っているということだ。」


「人間は、自分の人生を描く画家である。あなたをつくったのはあなた自身。これからの人生を決めるのもあなただ。」



「『親が悪いから』『パートナーが悪いから』『時代が悪いから』『こういう運命だから』これらは責任転嫁の典型的な言い訳である。」


「劣等感を言い訳にして人生から逃げ出す弱虫は多い。しかし、劣等感をバネに偉業を成し遂げた者も数知れない。」


「『みんなが私を嫌っている』『今回駄目だったから次も駄目だ』という思い込みは、冷静に立証すれば消えていく。」


「嫉妬でパートナーを動かそうとそれば、いずれ相手は去って行くだろう。大人なら理性的に話し合うべきだ。」


「感情は車を動かすガソリンのようなものだ。感情に支配されるのではなく、利用すればいい。」


「暗いのではなく、優しいのだ。のろまではなく、丁寧なのだ。失敗ばかりではなく、たくさんチャレンジをしているのだ。」


「たとえ不治の病の床にあっても、天を恨み泣き暮らすか、周囲に感謝し余生を充実させるか、それは自分で決めることができる。」


「人は正しいことをして注目されないと、ときに『負の注目』を集めようとする。人生を惨めにするような努力はやめるべきだ。」


「敗北を避けるために、ときに人は自ら病気になる。『病気でなければできたのに』と言い訳して、安全地帯に逃げ込み、楽をするのだ。」


「劣等感を抱くこと自体は不健全ではない。劣等感をどう扱うかが問われているのだ。」


「強がりはコンプレックスの裏返し。」


「もっとも重要な問いは『どこから』ではなくて『どこへ』である。」


「子供は感情でしか大人を支配できない。大人になってからも感情を使って人を動かそうとするのは幼稚である。」


「『私は○○である(自己概念)』『世の中の人々は○○である(世界像)』『私は○○であらねばならない(自己理想)』。性格の根っこには、この3つの価値観がある。」


「ガミガミ叱られ続けた者が暗い性格になるとは限らない。親の考えを受け入れるか、親を反面教師にするかは、自分の意志で決められるからだ。」


「生まれ変わる必要はない。感情の使い方を変えればいい。」


「交友や愛の課題における失敗から逃げるために、必要以上に仕事に熱中する人がいる。そういう人は週末の休日さえ恐れる。」


「兄弟間で得意分野が異なるのには理由がある。それぞれが違う分野で認められようとするからだ。」


「人は貢献感を感じ、自分に価値があると思えるときにだけ勇気を持つことができる。」


「相手に間違いをわからせるには、親しみのある話し合いをすればよい。大切なのは、それができる信頼関係を築くことだ。」


「誰かが始めなくてはならない。見返りが一切なくても、誰も認めてくれなくても、あなたから始めるのだ。」


「人は居場所がないと感じると、精神を病んだり、アルコールに溺れたりする。他者に貢献することで、居場所を確保すればいい。」


「自分と違う意見を述べる人はあなたを批判したいのではない。違いは当然であり、だからこそ意味がある。」


「自分は役に立っていると実感するのに、相手から感謝されることや、褒められる必要はない。貢献感は自己満足でいい。」


「失敗や未熟さを指摘してはいけない。できないからといって取り上げてもいけない。相手の勇気を奪ってしまうからだ。自ら困難を克服する機会を奪ってしまうのだ。」


「人の行動の95%は正しい行動である。しかし私たちは、当たり前だからとそれを無視してしまう。わずか5%しかない負の行動に着目してはいけない。」


「命令口調を止めて、お願い口調や私を主語にして伝えるだけで、相手に勇気を与えられるだろう。」


「甘やかすと相手の勇気を奪ってしまう。手助けしたり、チヤホヤしたりするのではなく、独り立ちの練習をさせなさい。」


「どのように感じるかはあなた次第だ。」


「陰口を言われても嫌われても、あなたが気にすることはない。相手があなたをどう感じるかは相手の課題なのだから。」


「過去の原因は解説になっても解決にはならないだろう。」


「相手を他人と比較してはいけない。ほんのわずかでもできている部分を見つけ、それに気づかせることが重要だ。」


「自ら変わりたいと思い努力をすれば、性格は死ぬ1、2日前まで変えられる。」


「誰でも、どんなことでも成し遂げることができる。」


「強く見せる努力は止めて、強くなる努力をすべきだ。」


「あらゆる行動には目的がある。」


「使い続けたライフスタイル(生き方の癖)が支障を来しても、人はそれを変えようとはしない。現実をねじ曲げてでも、自分は正しいと思い込む。」


「歪んだ私的論理に基づく性格では、幸せになることはできないだろう。」


「悩みをゼロにするには、宇宙でたった一人きりになるしかない。」


「あなたのために他人がいるわけではない。『○○してくれない』という悩みは自分のことしか考えていない何よりの証拠である。」


「配偶者を従わせ、教育したいと思い、批判ばかりしているとしたら、その結婚は上手くいかないだろう。」


「子どもは親が貼ったレッテル、たとえば『しっかりした子』『甘えん坊』『おてんば』『恥ずかしがり屋』などに対して過剰に応えようと努力する。」


「誰かが始めなければならない。他の人が協力的ではないとしても、それはあなたには関係がない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。」


「できない自分を責めている限り、永遠に幸せにはなれないだろう。今の自分を認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれるのだ。」


「人の心理は物理学と違う。問題の原因を指摘しても、勇気を奪うだけ。解決法と可能性に集中すべきだ。」


「自分だけでなく、仲間の利益を大切にすること。受け取るよりも多く、相手に与えること。幸福になる唯一の道である。」


「もっとも重要な問いは『どこから』ではなくて『どこへ』である。」


「究極的には、われわれの人生において対人関係以外の問題はないように見える。」


「健全な人は、相手を変えようとせず自分が変わる。不健全な人は相手を操作し、変えようとする。」


「人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。人生はきわめてシンプルである。」


「遺伝の問題はそれほど重要でない。重要なことは、何を遺伝したかということではなく、幼い頃に遺伝として与えられたものをどう使うかということである。」


「『やる気がなくなった』のではない。『やる気をなくす』という決断を自分でしただけだ。『変われない』のではない。『変わらない』という決断を自分でしているだけだ。」


「世話好きな人は、単に優しい人なのではない。相手を自分に依存させ、自分が重要な人物であることを実感したいのだ。」


「苦しみから抜け出す方法はたった1つ。他の人を喜ばせることだ。『自分に何ができるか』を考え、それを実行すればよい。」


「『よくできたね』と褒めるのではない。『ありがとう、助かったよ』と感謝を伝えるのだ。感謝される喜びを体験すれば、自ら進んで貢献を繰り返すだろう。」


「行動に問題があるとしても、その背後にある動機や目的は、必ずや『善』である。」


「子どもにとっては、家族が世界のすべてなのだ。親に愛されなければ、死ぬしかない。だから子供たちは全力で親に愛されようとする。そのときとった命がけの戦略がそのまま性格形成につながっていく。」


「過去を後悔しなくていい。未来に怯えなくていい。そんなところを見るのではなく、いまこの時に集中しなさい。」


「判断に迷ったら、より多くの人間に貢献できる方を選べばいい。自分よりも仲間たち、仲間たちよりも社会全体。この判断基準で大きく間違うことは、まずないだろう。」


「行動するたびに叱られ、褒められて育った人間は、叱られるか、褒められるかしないと行動しなくなる。『よくできたね』と褒める必要はない。ただ『ありがとう』と感謝を伝えるだけでいい。感謝される喜びを知れば、自ら進んで周囲に貢献しようとする人間になる。」


「問題の原因などどうでもいい。大切なのは解決策とこれからどうしたいかだ。」


「未熟な自分を責めてる限り、幸せにはなれない。」


「どんな能力をもって生まれたかはたいした問題ではない。重要なのは、与えられた能力をどう使うかである。」


「人生最大の危険は、用心しすぎることである。」


「どうしたらみんなを喜ばすことが出来るかを、毎日考えるようにしなさい。そうすれば憂鬱な気持など、吹き飛んでしまいます。反対に自分のことばかり考えていたら、どんどん不幸になってしまいますよ。」


「他人のことに関心を持たない人間は、苦難の道を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかけることになる。人間のあらゆる失敗は、そういう人たちの間から生まれるのです。」


「子供の教育について最悪の間違いは、親や教師が、誤った道にさまよっている子供らに向かって、悪い結末を予言してやることである。」


「扱いにくい相手とうまく付き合うには、相手が何とか自分を優秀に見せようとして、躍起になっていることを念頭に置くことだ。そしてその観点から相手と付き合ってみることだ。」


「幸せの三要素は(1)自分自身が好きであること(2)よい人間関係を持っていること(3)人や社会に貢献していること。」


オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフ・ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。

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