ジャン・コクトーさんの残した言葉【芸術のデパート】1889年7月5日~1963年10月11日

「The worst tragedy for a poet is to be admired through being misunderstood.」

(詩人にとって最大の悲劇は、誤解によって賞嘆されることだ。)


「Film will only become an art when its materials are as inexpensive as pencil and paper.」

(鉛筆や紙と同等の費用で映画が創れたときにのみ、映画は芸術作品となるだろう。)


「Style is a simple way of saying complicated things.」

(スタイルとは、複雑なことを表現するための簡単な方法だ。)


「Find first, seek later.」

(先に見出し、後に捜し求めよ。)


「In Paris, everybody wants to be an actor; nobody is content to be a spectator.」

(パリでは誰もが役者になりたがり、見物人に満足するものはいない。)


「The poet is a liar who always speaks the truth.」

(詩人はつねに真実を語る嘘つきである。)


「青年は決して安全な株を買ってはならない。」


「Hasten slowly. Run faster than beauty.」

(ゆっくり急げ。美よりも速く走れ。)


「いかなる革命も、3日目から堕落が始まる。」


「If I prefer cats to dogs, it’s only because there are no police cats.」

(もし私が犬よりも猫が好きだというのなら、それは警察猫というものがいないからである。)


「An artist cannot speak about his art any more than a plant can discuss horticulture.」

(芸術家は自分の芸術について語ることはできない。植物が園芸を語れないように。)


「Beauty cannot be recognized with a cursory glance.」

(美はざっと見てもわからない。)


「富は一つの才能であり、貧しさも同様に一つの才能である。金持ちになった貧乏人は、贅沢な貧しさをひけらかすであろう。」


「Art produces ugly things which frequently become more beautiful with time. Fashion, on the other hand, produces beautiful things which always become ugly with time.」

(芸術は醜いものを生み出すが、しばしばそれは時とともに美しくなる。一方、流行は美しいものを生み出すが、それは常に時とともに醜くなる。)


「I love cats because I enjoy my home; and little by little, they become its visible soul.」

(私が猫好きなのは、家で過ごす方が好きだからだ。そして次第に、猫が家の一部に思えてくる。)


「悪魔は悪しか行なうことができないゆえに純粋である。」


「神童などという言葉は、家族のつくったものだ。」


「批評家は常に比較する。比較できないもの、つまり『類まれなもの』はそこからすり抜ける。」


「Art is a marriage of the conscious and the unconscious.」

(芸術は、意識と無意識の融合である。)


「We must believe in luck. For how else can we explain the success of those we don’t like?」

(運を信じるしかない。そうでなければ、気にくわない人たちの成功をどう説明すればいいのだ。)


「The poet never asks for admiration; he wants to be believed.」

(詩人は賞賛など求めてはいない。信じてもらいたいだけだ。)


「We shelter an angel within us. We must be the guardians of that angel.」

(我々は自分の内に天使をかくまっている。我々はこの天使の保護者でなくてはならない。)


「He who is affected by an insult is infected by it.」

(侮辱に悪影響を受けるのは、侮辱に感染しているのだ。)


「本物の涙は、悲しい一ページからではなく、見事に置かれた言葉の奇跡から引き出される。」


「What is history after all? History is facts which become lies in the end; legends are lies which become history in the end.」

(とどのつまり歴史とは何か?歴史とは伝説と化した事実であり、伝説とは歴史と化したウソである。)


「芸術に従って芸術を作ってはならぬ。」


「Here I am trying to live, or rather, I am trying to teach the death within me how to live.」

(私は今、生きようと努めている。というよりも、どのように生きるかを、私の中の死に教えようとしている。)


「芸術作品が時代に先駆けてあらわれるとき、時代は芸術作品の後ろでもたもたしている。」


「生き方の基準は、正しいか正しくないかではなく、美しいか否かである。」


「未来は誰のものでもない。先駆者というものはおらず、時間に遅れた者しかいないのだ。」


「Life is a horizontal fall.」

(人生は、水平方向に落ちていくことである。)


「Fight any instinct to be humorless, for humorlessness is the worst of all absurdities.」

(ユーモアを失わないように戦うのだ。ユーモアの欠如は愚の骨頂だ。)


「Tact in audacity is knowing how far you can go without going too far.」

(大胆のコツは、度が過ぎない程度にどこまで遠くへ行けるかを知ることである。)


「家族同様に暮らしていくうちに、猫はしだいに家庭の中心的存在になってくる。この愛らしくも不思議な動物は生き生きとした静けさをかもしだし、王のような気品を漂わせながら悠然とわれわれのあいだを歩きまわり、自分にとっておもしろそうなもの、楽しそうなものを見つけたときのみ足をとめる。」


「詩人は未来を回想する。」


「愛することは、愛されること。」


「After the writer’s death, reading his journal is like receiving a long letter.」

(著者の死後、彼の日記を読むことは、彼からの長い手紙を受け取るようなものだ。)


「運命は人がその糸をもつれさせるのを好まない。」


「Poetry is indispensable – if I only knew what for.」

(詩はなくてはならないものだ。ただそれが何のためにあるのかを知ってさえいればなあ。)


「手には、物を掴む手と放す手がある。」


「Since the day of my birth, my death began its walk. It is walking toward me, without hurrying.」

(私の誕生の日から、死がその歩みを始めている。急ぐこともなく、死は私に向かって歩いている。)


「神童。それは多くの場合、非常に想像力の豊かな親を持った子供のことである。」


「The greatest masterpiece in literature is only a dictionary out of order.」

(文学の偉大なる傑作とは、使えない辞書のようなものである。)


フランスの芸術家。詩人、小説家、劇作家、評論家として著名であるだけでなく、画家、映画監督、脚本家としての活動も行っており、その多彩さから「芸術のデパート」とまで呼ばれた。自身は中でも詩人と呼ばれることを望んだという。

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