アレキサンダー・ポープさんの残した言葉【詩人】1688年5月21日~1744年5月30日

「多くの人は、今朝方ほめそやしたものを夕方にはもう謗(そし)りはじめる。そして、つねに正しいことを言っているつもりだ。」


「天はすべての人間から運命の帳簿を隠す。」


「浅学ほど危険なものはない。」


「女は彼女と恋に陥っている男を憎むことはまずないが、多くの場合、女は彼女と友だちである男を憎む。」


「殺された者はすべて復仇(ふっきゅう)者を育む。」


「嫉妬は、学問にもあり、気質の優れた者にあっては競争心となる。」


「人間の真の研究対象は人間である。」


「弁解は飾られたウソにすぎない。」


「我々の判断は腕時計と似ている。一つとして同じ時を指さないのに、めいめい自分の時計をあてにしている。」


「私の人生というこの長い疾病。」


「斯く私は生きたい、誰にも聞かれず知られず。嘆かれずに死にたいものだ、世間からひそかに消えて、横たわる場所を語る墓石もないままに。」


「言葉は木の葉のようである。それが非常に多くある所には多くの意味の果実がひそんでいる事は稀である。」


「愚者は、天使も恐れて入らないような場所にも突進する。」


「夢見るのが恋人たち。目覚めているのが夫婦だ。」


「あやまちは人間の常、許すのは神のわざ。」


「言い訳は、嘘をつくより悪質で恐ろしい。なぜなら、言い訳は嘘を守ってしまうからだ。」


「幸せというものは、探し出すと見つからないが、どこにでもある。また、金では決して手に入れられないが、誰でもいつでも手に入れられる。」


「応報の病は豪奢なおごりに続き、殺された者はすべて復仇者を育む。」


「自愛は現在の意識で当面の利益をみ、理性は未来と結果を考える。」


「理性は羅針であり、欲望は嵐である。」


「あとの子は自然の愛情が、先の子は習慣的な愛情が養う。」


「人間はすべての善であり、悪でもある、極端はほとんどなく、すべて中途半端だ。」


「神の謎を解くなどと思い上がるな、人間の正しい研究課題は人間である。」


「男たちの中には仕事を選んだり、亭楽を選んだりする者がいる。一方、女はすべて心では放蕩者である。男たちのある者は静寂を、他の者は政争を好む。だが、淑女は誰でも人生の女王でありたいと願っている。」


「女は彼女と恋に陥っている男を憎むことはまずないが、多くの場合、女は彼女と友だちである男を憎む。」


「空虚な称讃を呪え。」


「人に物事を教えるには、教えているような様子をしてはいけない。忘れたことのように言い出さねばならない。」


「失敗するは人間にして、その心配を寛容するは神なり。」


「蟻の共和国と蜜蜂の王国に学ぶがよい。蟻は富のすべてを共同に分け合い、政府はなくとも混乱を知らない。蜜蜂は君主の支配はあっても、つねにここに富と財産を保持する。」


「自然がその母なら、習慣はその乳母で、知恵も勇気も才能も、それを悪くするばかりである。」


「秩序は神の最初の法なり。」


「命令は神の最初の法である。」


「力がまず征服し、征服が法律を作った。」


「正直な人間は神の創造した最も気高い作品である。」


「名声とは何ものだ。世間のさがない口にのぼる偽りの生命、存世中でもわれわれのままにならないものである。」


「学者は『自然』の探求を悦ぶ。」


「迷信は暴君に恐怖を与え、圧制に参与し、援助を与え、服従者を神とし、人民を奴隷にした。」


「人間は神に、神は天使になろうとしている。」


「神は人間の胸の裡に己が姿を映す。」


「人間は初めて呼吸した瞬間に死ぬべき素質を受け取るのだ。」


「幸福の欠乏は一つ一つ希望を持って補われ、思慮の空虚は一つ一つ誇りを持って償われる。知識が破壊する後から希望がすぐ建設する。」


「真の幸福はどこにも定着しない。探すとどこにも見つからないが、いたるところに存する。金ではけっして買えないがいつでも手に入れられる。」


「未来についての無知は、神の定めた領域を埋めるためにありがたい賜り物なのだ。」


「高慢はつねに天使が神になろうとする。神になろうとした天子は堕ちたが、天使になろうとする人間は謀反を起こす。」


「卑しい心がその奴隷となって苦しむ嫉妬は、学問もあり、気質の優れたものにあっては競争心となる。」


「高言する青年、話し好きの老年、彼らの弁解は異なり、彼らの要望は同じ、善きにつけ、悪しきにつけ、名声を好む。」


「自分の感じ方に自信が持てない時は沈黙していなさい。」


「たいていの女は性格を全然持っていない。」


「生半可に学ぶは危険なこと 深々と飲め、さもなくばピエリアの泉を味わってはならぬ かの泉を浅く啜れば酩酊す 大いに飲めば素面に戻る。」


「人間は幸福ではない。しかし、つねに未来に幸福を期待する存在なのだ。魂は故郷を離れて不安にふるえ、未来の生活に思いをはせて憩うのだ。」


「決して何も学ぶことのできない人間もいる。すべてをすぐに理解しすぎるからである。」


「娯楽とは、考えることのできない者のための幸せである。」


「人に物事を教えるには、教えているような様子をしてはいけない。その人の知らないことでも、忘れたことのように言い出さねばならない。」


「間違っていましたと認めることを決して恥じるべきではない。それは、言い方をかえれば、昨日よりも今日の自分の方が賢くなったということだ。」


「希望は人の胸に絶えることなく湧いてくる。人間は常に現在幸せであることはなく、いつもこれから幸せになると期待する。」


「学者は『自然』の探求を歓び、愚者は余計なことを知らぬのを歓ぶ。」


「女は彼女と恋に陥っている男を憎むことはまずないが、多くの場合、女は彼女と友だちである男を憎む。」


「神の謎を解くなどと思い上がるな、人間の正しい研究課題は人間である。」


「幸せ者とは、何ひとつ期待しない者のこと。ゆえに彼は決して失望することがない。」


「夜に咎めしことを朝には称賛するも、つねに最後の意見が正しいと考える。」


「皆がそれぞれに航海するこの人生の広漠とした大洋の中で。理性は羅針盤、情熱は疾風。」


イギリスの詩人。父はカトリック教徒のリンネル商。 生来虚弱で学校教育を受けず、独学で古典に親しみ、幼少の頃から詩作を試みた。詩集『牧歌』は16歳の時の作という。『批評論』は簡潔な格言風の韻文で書かれた詩論で、当時の上流階級には好評を博した。

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